ぼくの初夢 缶コーヒーの大好きな宇宙人…..。

この星に降りるのは大変だった。
宇宙船の技術的な問題ではなく、誰もが青く光り輝く美しい地球という星に降りたがった。
しかし私が選ばれた。最初に発見したからだ。運が良かった。

地球時間で1年ということだったが、あっと言う間に2年目に入った。
みんな、おめでとうとか言い合っている。

アルコールが我々にとっては有害なので缶コーヒーで乾杯だ。
うまい。
しかしそろそろ自分の星に戻ろうと思う。

地球人は私に愛とか、友情そして家族とかいろいろ教えてくれた。何が大切かをだ。

だが一方で地球人は生存のためだと必要以上に地球のエネルギー資源を掘り尽くし、食糧資源のためと言い森林を裸にし荒廃させ海も汚染させている。

大地も海もあるものは、何でもとり尽くす勢いだ。そうかと思えば地球人同士、殺し合いまでしている。

私は気がついた。
私が美しいと感じていたこの地球を、破壊しようとしているのは、この星に住む地球人自身だということに。

どうしようもない地球人。

去年は気象も世界中でおかしくなってきた。

今でも、アイスコーヒーだ。
どこかの自販機がなくなっていたらごめんなさい。

戻るとしよう、さようなら。,,,,,,,20年はあっという間だった。

またどうしようもない地球人に会いたくなった。
勿論、頭の中は缶コーヒーでいっぱいだ。
だが中々、地球が見つからない。飛行計算上はもう地球が見えるはずなのだが。

その時、仲間達が窓際で悲鳴に近い声を上げているのが聞こえて来た。

私も急いで近くの窓へ、そこに見えてきたのはまぎれも無い地球だった。

しかし大気はどんよりと廃色しており、オゾン層は破壊され太陽の放射線をまともに浴びているようだ。

地球人に教わった涙が突然こぼれてきた。
驚いた仲間が医務室に私を連れていこうとしたが、窓から離れることが出来なかった。

宇宙で最後の1本の缶コーヒーはとっておこう。